UMTP試験(L1/L2)

受験記(お役立ち情報、おすすめ書籍、勉強法)

UMLモデリング技能検定-UMTP試験(L1/L2)についての情報、私の合格体験記を紹介します。

- Last Update:2009/05/03

「UMTP試験」の基本情報(公式サイト情報)


モデリング技能検定の意義

ソフトウェア開発は、既に業務システム開発を、業務プロセスや業務実体などを表現するモデルを基に、流通ソフトウェアコンポーネントや再利用可能コンポーネントをカスタマイズ、又は組合せることで対応できる段階にあります。一方、B2Bなどeビジネス分野では、円滑なビジネス連携を可能とするため、業務プロセスや業務ルール等の共有や、業界ベストプラクティスへの準拠性確保など、システム開発の上流における作業が大きな意義をもっています。 したがって、今後のシステム技術者に求められることは、システム開発上流工程におけるモデル構築と、そのモデルを通じて、システムの妥当性、相互運用性、及び完全性に関する責任を果たすことにあります。 モデリング技術は、そのような上流工程のため、あるいは要求仕様とソフトウェア実装仕様の間を繋ぐために必須の技術と言えます。 健全なIT産業の発展のためには、技術者のモラルアップが不可欠であることは言うまでもありません。そのモラルアップと技術習得へのインセンティブ向上には、「技術者技能の公正な第三者による認定」と、その「認定結果の厳正な運用」が不可欠となります。つまり、技能をもつ者と、もたぬ者とを峻別し、その処遇も明確にすることが重要であります。 当協議会が実施するモデリング技能認定は、レベルに応じたモデリング技術者に必要とされるスキルおよび知識体系を明らかにし、それに基づいた客観的で公正な判定を行ないます。


UMTPスキル/知識体系

UMTPでは、モデリング技術者のスキルをL1からL4の4レベルに分類し、それらのレベルで必要とされる知識体系とスキルセットをまとめています。
レベルモデリングスキル説明
L4実践に基づいてモデリングを指導できる・L3のスキルを有し、開発プロジェクトでモデリングを一定数あるいは期間実践した経験を持つ
L3実務でモデリングが実践できる・拡張性や変更容易性の点で高品質なモデルを定義できる
・ビジネスモデリング、分析、アーキテクチャ設計、組み込み開発を行うための専門的な知識を備えている(分野は選択)
L2UMLモデルの読み書きが普通にできる(モデリングリテラシーがある)・ 開発範囲の一部を担当し、モデリングができる
・他者のモデルの意味を理解できる
L1簡単なUMLモデルの意味が分かる・UMLなどを使ってモデリングを行う最低限の知識を持っている


試験概要

L1:科目T1

モデリングスキルレベル簡単なUMLモデルの意味が分かり、UMLなどを使ってモデリングを行う最低限の知識を持っている。OO基礎知識、UML入門的知識を問います。
出題数50問選択式
合格点40問以上正解
試験時間60分
出題カテゴリ公式サイト参照

L1:科目T2

モデリングスキルレベルUMLなどを使ってモデリングを行う最低限の知識を持っている。 UMLを使ったOOモデリング初級スキル・知識、OO反復型開発プロセスの入門的スキル・知識を問います。
出題数30問選択式
合格点24問以上正解
試験時間80分
出題カテゴリ公式サイト参照

L2

モデリングスキルレベルUMLモデルの読み書きが普通にできる。開発範囲の一部を担当し、モデリングができ、他者のモデルの意味を理解できる。
出題数15問複数選択式(設問も入れると22〜24問)
合格点正解率65%以上
試験時間85分
出題カテゴリ公式サイト参照


私の受験記(L1編)


試験結果

L1認定に必要なL1T2の試験のみ受験しました。初チャレンジで合格できました。UMLモデリングを経験していれば、非常に簡単なレベルだと思います。
受験回数1回
受験結果合格!(自分の得点100%(合格点80%))
合格日2008/06
勉強期間1ヶ月

利用した参考書

事前学習に1冊+問題演習用に1冊の計2冊を解きました。
試験の問題は、問題演習用に掲載されているものと同じくらいのレベルだと思います。
UMLモデリングの経験のある方でしたら、問題演習用1冊のみの対策でもOKかもしれません。
分類書籍名(※年度は省略)おすすめ度コメント
教科書★★★★UMLモデリングの経験のない方は、こちらをまず勉強してみるとよいと思います。
参考書 ★★★★★UMLモデリングの経験のある方は、これ1冊でOKかもしれません。


私の受験記(L2編)


試験結果

初チャレンジで何とか合格できました。試験中は、8割くらい得点できたと考えていましたが、結果的にはぎりぎりでした。全般やビジネスモデリング、要求分析モデリングでは、回答に悩む問題が多く、得点を落としてしまったようです。構造モデリング/振る舞いモデリング、フェーズをまたがる問題で確実に得点することが合格のポイントではないかと思います。
受験回数1回
受験結果合格!(自分の得点65%(合格点65%))
合格日2009/05
勉強期間1ヶ月

利用した書籍


UMLモデリングの読本として1冊+事前学習に1冊+問題演習用に1冊の計3冊を解きました。
構造モデリング/振る舞いモデリング、フェーズをまたがる問題は、考え方を学ぶのが重要で、ここで極力得点することが合格のポイントなので、できるだけ多くの問題をこなすようにしましょう。
ただ、全般やビジネスモデリング、要求分析モデリングでもそれなりに得点しないと厳しいので、こちらも学習が必要なので、しっかり勉強した方が良いです。
分類書籍名(※年度は省略)おすすめ度コメント
全般★★★★★試験の対策本ではありませんが、UMLモデリングの本質を学ぶのに良い本です。試験対策に前もって読むか、以下2冊と並行で取り組むと良いと思います。
教科書★★★試験の出題レベルより簡単なので、試験対策の1冊目としてお勧めです。
参考書 ★★★★試験の出題レベルより若干簡単なレベルです。試験対策の仕上げにお勧めです。


その他